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Pro Tools vs Record
さて、前回の曲をすべてPropellerhead Recordで仕上げたことで、Avid Pro Toolsとの違いがちょっと見えてきたので、感じたことを書いてみようと思います。

まず、Recordの良いところ。

・止まらない
とにかく、これに尽きます。僕は、バックトラックはほぼすべてReasonで作るので、これと歌を同期させるためには、今まではPro ToolとReasonをReWireでつないで動かしていたわけですが、これがとにかくよく止まる。Pro Tools単体なら何の問題もないので、僕のMacのパワー不足なのかもしれないけど、同期させて動かすとすぐにDAEエラーで止まるわけです。制作作業中に止まられることくらいイライラさせられることはないわけで、これが無いというだけでも、後に述べるRecordの弱点を全部引き受けても構わないっていうくらい、快適。操作感も、Reason単体の時とさほど変わらない感じのサクサク感です。さすがに、オーディオトラックがかさんでくると若干重くはなりますが、特に気にならないレベル。これは本当に助かります。

・オーディオファイル作成時に、実時間がかからない
これも助かる。Pro Toolsの場合、完成したミックスをwavファイル等に出力するときは、実時間がかかります。ミックスを実時間かけて再生し、それをファイル化するわけです(これを、Pro Toolsでは「バウンス」と言います。ちなみに、この再生中にDAEエラーで止まったら、バウンスは最初からやり直しです・・・orz)。一方、Recordではファイル化するときに実時間をかける必要がありません。ちょっと待っていれば、ファイル完成。これなら、ファイルを作るときにも、特に覚悟を決める必要もありません(笑)。

・オーディオのセグメント単位でのレベル調整
思った以上に便利でした。これはもちろんPro Toolsでもできるのですが、Pro Toolsの場合、これはフェーダーアニメーションとして認識させるか、レベルの上がったオーディオファイルを新しく作る形になります。Recordの場合、セグメント上のレベルハンドルをドラッグするだけ。フェーダーアニメーションとは独立しているので、後で全体的なレベルを調整したいときにも、相対的なレベル差は影響を受けません。

次は、Recordの弱点

・フェーダー/トラックの柔軟性
これはもう、しょうがないですね。Pro Toolsでは、特定のトラックを特定のバスへアサインし、そこから別のバスへチェインし・・・みたいなことや、いくつかのフェーダーをグルーピングし、一括選択・アニメーションしたり、バラしたり、みたいなことが、非常に柔軟にできるのですが、Recordにはこのような機能はありません。ミキサー単体としての機能を考えると、やはりまだ改善の余地は多いと言わざるを得ないでしょう。まぁ、この部分でPro Toolsと比較すること自体がナンセンスでしょうね(笑)。

・Neptune
「やはり・・・」というべきなのでしょうが、柔軟性も音質的にも足りません。まぁ、Melodyneと比べること自体に無理があることは重々承知ではありますが、スケールを変更したり、ピッチ調整の対象とする音を変更したり、という行為がアニメーションできません。これがやりたい場合は、もう一台Neptuneを追加し、二台の間でBypassをスイッチさせて使う形になります。また、各種パラメーターがどのように効いているのかが視覚的にわかりにくく、希望の状態に持っていくのが大変です。どういじっても、声がロボットみたいになっちゃう。これは、正直辛かったです。ただ、音の指定がMIDIキーボードを使ってリアルタイムにできる、っていうのは、ほんと、最高!

・プラグインが使えない
VSTにもRTASにも、それ以外のどのようなプラグイン形式にも対応していません。デフォルトのエフェクト群が豊富なので、僕の場合はそれほど困らなかったのですが、Neptuneの代わりにMelodyneが使いたい、ということはできないわけです。逃げ道がないのは辛いですね。

・外部コントローラー
あのSSLスタイルのコンソールに対応できる外部コントローラーがありません。いや、あるのかもしれませんけど、僕は持っていません。一応UC-33eとかCommand 8とかで試してみたんですが、まともに動きませんでした。あのコンソールをマウスでポチポチやるのは、かなりのストレスです。Command 8のムービングフェーダーに対応してくれないかなぁ・・・。

・クロスフェードがつけにくい
これは真剣に改良してほしい。2つのオーディオセグメントをつなげたとき、クロスフェードでつなげないと、そのつなぎ目に「プツッ」という音が入ることがあります。Recordでこれをやるには、つなぎ目のあたりでEditモードに入り、既についているので必要ないはずの編集点をもう一度つけなおして、その境目にクロスフェードをつけ、またメインのモードに戻ります。Pro Toolsなら、つなぎ目のところでマウスをドラッグするだけ。いくらなんでも、Recordのこのクロスフェードのつけ方は受け入れがたいです。


後は、「コンプのクセをつかむのが大変」というのがあるのですが、これは別にRecordの弱点というわけではなく、「Pro Toolsのコンプとクセが違う」という、ごく当たり前の話なので、今後僕が慣れればいいだけの話。ただ、Pro Toolsのコンプは、パラメーターの状態を視覚的に見せてくれるので、分かりやすさはPro Toolsの勝ちかな、とは思います。

さて、総体的に見て、僕レベルのアマチュアであれば、Recordは十分快適に使えます。ただ、プロのミックスの現場でRecordを使うことは、ちょっと想像できません。フェーダーの外部コントローラーや、バスアサインの柔軟性は、圧倒的にPro Toolsの勝ち。まぁ、Recordは始めから「これはエンジニアのためのツールではない」と言っているわけですから、それでいいんでしょうね。実際、ミキサーではない、アマチュアミュージシャンの僕にとっては、インターフェースに慣れさえすれば、これはこれで非常に快適に使えそうだ、という印象は受けました。何をするにもラクだしね。Reasonのやり方に慣れているならなおさら。でももし、あなたがこれからプロのミキサーになりたいと考えているなら、Pro Toolsを選ぶべきだと思いますし、ミキサーではないにしても、もしReasonを使っていないのなら、あえてメインのミキサーとしてRecordを選ぶ積極的な理由も見当たらないような気もします。逆に言えば、普段からReasonを使っていて、ボーカルミックスにも同じ環境が欲しいと思っている人(つまり、僕のような人)には、Recordは最適なツールと言えるでしょう。
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ProTools vs Cubase (補足編)
前の両者の比較記事で、この2者の比較を大雑把にしてみましたが、ちょっと思い出したというか、気づいたことがあって、追記することにしました。

何に気づいたかというと、「それぞれのソフトウェアの出身」です。

今のように「MIDIとオーディオ編集が一緒にできて当たり前」ではなかった時代、ソフトウェアはそのどちらかの機能専用のものでした。

そして、

・CubaseはMIDIシーケンサー
・ProToolsはオーディオミキサーとして生み出されたのでした。

つまり、両者は生まれた時からその目的が違うのです。

当時、MIDIシーケンサーの仲間にはCubaseの他にPerformerやLogicがいました(これらは素人でもなんとか手が届く値段でした)。

一方、オーディオミキサーとしてはProToolsの他にSonicやFairlightがいました(これらは素人が手を出せるような値段ではありませんでした)。

コンピューターの進歩とともに、これらのソフトウェアはMIDIとオーディオを同時に扱えるようになりました(Digital Performer等)。そして、機能的に歩み寄りつつ混然となっていったのです。

だから、

・CubaseはMIDI周りが充実している代わりに、オーディオミキサー部分がイマイチ
・ProToolsはオーディオミキサー部分が充実しているが、MIDI周りがイマイチ

なのです。

これは、あなたがソフトウェアを選ぶ時の大きな指針になると思います。

「あなたは何をしたいのか?(ソフトウェアシンセを含めた)MIDIでの音楽制作なのか、(生楽器やボーカルを含めた)音楽のミキシングなのか」

これによってどちらが適しているか、決めるのもいいかと思います。
Sibelius vs Finale
さて、機能比較シリーズ最終章は「Sibelius vs Finale」です。楽譜作成ソフトウェアです。

今までの機能比較シリーズでは、代表的と思われる組み合わせを選んできましたが、実はそれ以外の組み合わせもたくさんあるのです。例えばProToolsの相手は、プロの現場ならFairlightでしょうし、コンシューマーレベルならLogicもあります。Melodyneの相手はAuto-Tuneだけでなく、Waves Tuneでもいいわけです。

しかし、今回取り上げる「楽譜作成ソフト」の分野においては、「Sibelius vs Finale」以外の組み合わせはないと思ってもいいでしょう。それくらい、この2つのソフトウェアはこの分野を独占しているのです。

さて僕の場合、楽譜が必要になるのは、実は一年のうちでも数回しかありません。なので、これらのノーテーションソフトウェアにもそれほどの高機能を求めていなかったのです。「MIDIデータを拾って、なんとか体裁の保てる楽譜が作れればいいや」程度のものでした。楽譜作成ソフトウェアについて言うなら、僕が最初に使ったのはFinaleでした。機能がどうこう言う以前に、その当時はFinale以外にまともな楽譜作成ソフトはありませんでした。だから去年、とある事情で楽譜作成ソフトが必要になり、検討したときもFinaleにするつもりでした-Sibeliusを知るまでは。

Finaleが魅力的な最初のポイントは「価格的・機能的なバリエーションが豊富」という点です。僕みたいな「ちょろっと使い」が手を出しやすいエントリーモデルが用意されているのです。最も安い「Finale Note Pad」なら、たったの\1,050。ランチを注文する感覚で買えちゃいます。実はこれ、去年までは無料でした!。でも当時はMIDIデータの流し込みもできなかったのです。これでは僕の用途には間に合いませんでした。

でももちろん、それより一つ上のグレードにすればそれくらいのことは可能です(そして、今のバージョンのFinale Note Padでも可能になっています)。過去に使った経験もあり、気持ちは完全に「Finaleに決定だな」と思いつつ、「でもまぁ、一応Sibeliusも見てみよう」といろいろなサイトを見て回ると・・・あれ?「Finaleはわかりにくい」「Sibeliusの方がずっと直感的で使いやすい」というコメントが次々に出てくるのです。

僕の最初のイメージと違います。そこでもうちょっと詳しく比較してみると・・・

Finaleの場合、何かをするためには、まず必ずツールを選択することから始まります。まるでPhotoshopのように。正しいツールが選ばれていないと、やりたい動作はまったく始められないのです。で、このツール選択がわかりにくい。スクリーンショットを見るとわかるのですが、画面の左端にツールバーが並んでいます。Photoshopを触ったことがある人ならわかるでしょうが、これらのツールの意味と位置を正しく理解し、どこに何があるのかをきちんと把握した上で操作しないと、音符一つ入力するのもままならないのです。

一方Sibeliusには「ツール」という概念があまりありません。試しに、昔作ったMIDIデータを流し込んで(この時点で既にかなりきれいな楽譜になっていたのですが)修正を施してみると、ツールを選ばなくても直感だけでなんとかなってしまったのです。何かあったら上に並んでいるメニューから必要な項目を選びます。これもジャンル毎に整理されていてわかりやすい。結局、そのデータを修正しきるまでに、マニュアルを広げたのは2回だけでした。本当はもっとラクで正しい方法があったのかもしれません。しかし、少なくとも「思ったように動いてくれる感」は、確かにSibeliusの方が上でした。

ショートカットキーを覚えるのはちょっと大変そうですが(なので、ショートカット一覧がついたマウスパッドが付属してきます(^^;))、これを覚えている人の操作を見たら、そのサクサク感は目が覚めるようでした。

ただ、Finaleは楽譜に必要な様々な記号を数値で配置することができます。きっちりぴったり作りたい人には、これは向いている機能かもしれません。Sibeliusの場合、これらの記号はドラッグで配置するしかなく(配置した記号を後から縦・横に揃えるという機能はあります)、記号の位置を合わせるには少々コツが要ります。

あと、日本での業界標準は確かにFinaleなのですが、これはどうやら「日本の事情」のようで、海外ではSibeliusが標準という場合もかなりあるようです。大好きなHerbie HancockがSibeliusを使っているという時点で、僕はヤられました(ミーハー)。

そしてもう一つ、僕にとって決定打だったのが・・・僕が既にProToolsを使っていて、Sibeliusとの連携が取れるから。ProToolsには楽譜作成機能がなかったのですが、v8から楽譜が作れるようになりました。さらに高度な編集が必要なときは「Sibeliusに送る」というメニューを押すだけでデータがSibeliusに転送され起動し、楽譜が現れます。人生、こうありたいですね(笑)。

そんなわけで、僕は見事にSibeliusに浮気し、本気になってしまいました。実際Sibeliusは、僕のような「ちょろっと使い」にはもったいないくらい高機能です。本気で検討する価値は十分にあります。
Melodyne vs Auto-Tune
機能比較シリーズ第3弾は「Celemony Melodyne vs Antares Auto-Tune」です。どちらも(特にボーカル等の)不安定なピッチを自動的に補正してくれるソフトウェアです。少しズレてしまったピッチを自然な形に補正するだけでなく、ビブラートやポルタメント(ズリ上がり/下がり)を調整することもできるので、パラメーターを極端な設定にすることで、Perfume等で有名ないわゆる「ケロケロボイス」を作ることもできます(どうでもいいけど、誰が最初に「ケロケロ」なんて言い始めたんだろう?この呼び方、センスないよね。「ケロってる」って、意味わかんないし)。

僕はMelodyneユーザーなのでMelodyneを中心に話を進めますが、Melodyneのいいところはインターフェース。入力されたボーカルは、言葉の切れ目やピッチの変わり目で波形が自動分割され、各ピッチのグリッドにあわせて波形として表示されます。ポルタメントやビブラートはそれぞれ違う色のグラフで(波形の上に)表示され、個別に調整することが可能です。Auto-Tuneの場合、(波形表示をすることもできますが)基本はビブラートも含めたグラフ表示なので、言葉の切れ目が若干わかりにくいようです。

また、特にズリ下がった音を無理やり上げると、なんかヘリウムガスを吸ったみたいな不自然な声になってしまいがちで、これを修正するにはフォルマントの微調整が不可欠なのですが、そのためのパラメーターがAuto-Tuneでは少し分かりにくいように思います。Melodyneでは波形の上に「フォルマント・バー」として表示されるので、これをドラッグで上下させるだけで微調整ができます。

さらに、ある特定の一語だけ音量が上下してしまっているような場合でも、Melodyneの場合はその波形を選んでマウスでドラッグするだけで、文字単位で音量を微調整することもできます。

一方、ユーザー数が多いのはAuto-Tuneのようです。先に始めたパイオニアであることと、やはりPerfumeの影響が大きいようです。CubaseといいAuto-Tuneといい、Perfumeおそるべしですね(^^;)。ただ、(Perfumeには何の罪もないのですが)最近やたらとこれを真似している楽曲が増え始めてきています。あんまり流行ると「いつものパターン」で、ぱったり「使えなく」なっちゃいそうです。やるなら今ですよ(笑)。来年になったらもう「ケロケロ」は時代的に「イタい音」になっちゃっているかもしれません。

使われ方の問題かもしれませんが、Auto-Tuneは「ケロケロボイス」を作るためにはとても理想的なツールといえるかもしれません(最近「Auto-Tune EFX」という、ケロケロボイス専用モジュールまで発売されたことからも、その方向性が見える気がします)。一方Melodyneは「自然なピッチ補正」がしたいときにはとても優秀です(この種の目的のためには、Melodyneの方が音質がいいというユーザーもいます)。言葉やピッチの切れ目を間違って認識されてしまったときはマニュアルで変更することも可能ですが、僕が今まで使っている限りでは、間違って認識されたことはほとんどありません。

Melodyneは次のバージョン「Melodyne Editor」で、和音で録音された音を自動的にバラして、例えば「マイナーコードを弾いたギターの音をメジャーコードに変える」といったことができる機能を追加すると発表しています(これを「DNA=Direct Note Access」というそうです)。これができれば逆の発想として、単音で録音したボーカルをハーモナイズさせることもできるわけで、AntaresのHarmony Engineのようなことが一台でできるようになるはずです・・・が、これを発表したのが今年の始め。もう6月ですが、いまだにリリースされる気配がありません。HPには「Coming Soon」って書いてあるんですけどね。「Soon」ってのは半年のことなのか?

そんなわけで、この2つのソフトウェア。「あなたが作りたいものはどちらか」ということに合わせて選べばいいと思います。僕の場合はケロケロももちろん魅力的なのですが、どちらかというと、より自然なピッチ補正の方が大事だったので(あと、ProToolsをv8にしたとき、たまたまバンドルされてたのがMelodyneだったので(^^;))、Melodyneにしました(Melodyneでもケロケロ作れるしね)。
Reason vs ORION
さて、機能比較シリーズ第2弾は「Propellerhead Reason vs Synapse ORION」です。Reasonの相手としてORIONを選ぶのが妥当なのかどうか、実はよくわかりません。ただ「多種多様な音源やエフェクトとシーケンサーが一体化されたソフトウェアシンセサイザー」という意味では、同じカテゴリーとして扱ってもいいのではないかと思います。

あらかじめ申し上げておきますが、僕は熱烈なReasonファンです。これまでにいろいろなソフトウェアシンセを試してきましたが、Reasonに出会ったときの衝撃にかなうものはありませんでした。

まず、自由度。Reasonの場合、様々なモジュールはラックの形のウインドウにスタックされ、背面を見ることで自由にケーブリングできます。CV/Gateやオーディオもすべてどこへでもケーブリングできるので(ただし、CV/GateやLFOのようなデータ系I/Oとオーディオ 系I/Oを接続することはできません。そんなことをしても無意味ですから(^^;))、「あるモジュールのLFOだけを取り出し、別の音源のモジュレーターとして使用する」なんていう接続も簡単にできます。

この「ケーブリング」が、初めての人にとっては「難しそう」と感じるようですが、やってみるとそんなことありません。新しいモジュールを追加すると、あらかじめ用意してあるミキサーに自動的に接続されます(そうしないと音が出ないから)。モジュールの直下にエフェクターを追加すると、これも自動的にエフェクトを経由する形にケーブリングが変更されます。つまり、必要最低限のケーブリングはReasonが勝手にやってくれるのです。少なくとも僕にとっては、専用のチャート図で配線を変えるよりずっと直感的でわかりやすいです。背面を表示させているときにReasonのウインドウを持って上下左右に揺らすと、ケーブルも一緒にゆらゆら動くという遊び心もたまりません(笑)。

次に操作の軽さ。驚くほど操作が軽いです。基本的には、再生中にできないことはないと考えてもらって結構です。つまり、シーケンサーを再生している途中で音色を切り替えたり、ケーブリングを変更したり、シーケンスを保存したり、なんだったら今まさに再生しているシーケンスデータを変更しても構いません。この場合、変更が確定した時点で(つまりマウスを離した時点で)Reasonはすぐに(止まらずに)変更されたデータを演奏し始めます。

ORIONの場合、インターフェースは非常にインダストリアルでハードコアです。このメカニカルなインターフェースはそれだけでグっとくるものがありますね(笑)。クリエイティブツールの場合、こういう「顔」のデザインは大事です。「触ってみたい!」という気持ちは創作意欲を高めます。音色的にも硬質でインダストリアルなテクノにはフィットするようです。しかし、すべてのモジュールが一つのウインドウの中にランダムに配置される(配置「できてしまう」)ので、モジュール間同士の連携がわかりにくく、混乱のもとになってしまいます。

ただ、ORIONが優れている(僕が発見した限りでは唯一の)ポイントは、「VSTプラグインを組み込める」という点です。Reasonの場合、ReWireを通してProToolsやCubaseと同期を取ることはできますが、Reason単体で考えると、既に開発・販売を終了した「ReBirth」以外のアプリケーションをプラグインとして追加することはできません。ORIONの場合、市場の様々なVSTプラグインをORIONの中に取り込むことができるので、必要なものがあったらどんどん取り入れてORIONの機能を拡張させることができます。このあたりはとても柔軟ですね。

ただとても残念なのが、ORIONはせっかくReWireにも対応しているのに、ReWireのスレーブになれないこと。つまり、ReWire対応のアプリケーションをORIONに取り込むことはできても、ProToolsやCubaseのスレーブとして同期させることができないのです。これはかなりイタいです。いくら優秀なソフトウェアシンセでも、ボーカルトラックを処理するには必ずCubaseやProToolsのようなミキシングソフトウェアが必要になります。つまりORIONでボーカルつきの作品を作ろうと思ったら、バックトラックのImport/Exportを繰り返さなければならないわけです。

今回はReasonの圧勝としたいところです。だって僕が今音楽を作れているのは、すべてReasonのおかげといってもいいくらいなんですから。今Reasonを取り上げられたら、僕はもう音楽を作れません。

オススメです!
ProTools vs Cubase
僕が現在音楽制作に使っているツールは、

ProTools LE
Reason
Melodyne
Sibelius

といったソフトウェアたちです。これらのソフトウェアには、それぞれライバルと呼ばれるソフトウェアがあって、熾烈な争いを繰り広げています。たとえば

ProTools には Cubase
Reason には ORION
Melodyne には Antares Auto Tune
Sibelius には Finale

そこで、これらのライバル同士を一度比較してみようかと思います。

初回は「DigiDesign ProTools vs Steinberg Cubase」です。

僕がProToolsに乗り換えたのは確か3~4年ほど前だったと思います。それまではCubaseユーザーでした(さらにその前はPerformer。さらにその前はRecomposer。さらにその前はQX5。さらにその前は・・・やめた。歳がバレる)。

乗り換えてから今日までの間、僕はずっとProToolsを使い続けてきました。Cubaseの最新バージョンについてはきちんと触ったことがありませんが、新バージョンが出るたびに気になって、スペックを確かめたりしていました。ただ、現行のCubaseを実際に触っていないので、一つ一つの機能の比較はしません(ってか、できません)。

CubaseとProToolsを大雑把に比較してみて思うのは:

・ProToolsは「いろいろな意味で」まさに「プロツール」だということ。
・Cubaseは「いろいろな意味で」あらゆる機能がつまった「オールインワン・パッケージ」だということです。

ProToolsのいいところは、音声入出力用のハードウェアと一緒に販売されていること。つまり、サウンドボードとの相性に起因する音声入出力のレイテンシーを気にしなくていいということです。

対してCubaseは基本的にソフトウェアのみで販売されます。使っているサウンドボードとの相性によっては、レイテンシーや音質の劣化がありうるかもしれません。

一方、Cubaseのいいところは、先ほども書きましたが「オールインワン」であるところ。これさえ買っておけば、大抵のサウンドクリエイションには困りません。さらに必要であればVSTプラグインが買い足せます。VSTは対応しているソフトウェアの種類が多く、中には無料のものさえあります。

かたやProToolsは(v8で多少の変化はあったものの)エフェクト関係やソフトウェアシンセ関係は「後で必要なものをプラグインとして買い足すもの」という思想であり、デフォルトで組み込まれているものは必要最低限のものに限られています。プラグインのフォーマットはRTASという形式であり、これは種類的にはVSTとほぼ同等に揃っているものの(最近のほとんどの3rdパーティーのプラグインは、VSTとRTASの両バージョンで発売されています)、VSTと違い、無料のものは存在しないといってもいいでしょう(ただし、「VST to RTAS Adaptor」を買えば、ProToolsでVSTプラグインを使用することもできます。僕もこれを使っています)。ソフトウェアシンセの種類や機能も、Cubaseに比べると充実していません。ProTools一台でなんとかしようと思ったら、かなり苦労すると思います。何か派手なエフェクトが欲しければ、デフォルトで入っているものだけでは満足できないかもしれません。

つまり、そこが「プロ」のツールなのです。音質やミキシングのクオリティ、(数は少ないながらも)デフォルトで入っているエフェクト類のクオリティやその組み合わせの柔軟性など、ミキサーにとって最も大切で基本的な部分を徹底的に作りこみ、「他に必要なものがあるなら買い足しなさい。プロなんだから」という発想なのがProTools。世界中の「プロ」が音楽制作現場で使っているのは、圧倒的にProToolsです。プロの現場にとって、そういった基本的なことがスムースに、早く、高品質でできるかどうかは死活問題です。その中を生き抜いてきたという事実には、やはりそれなりの意味があると見るべきでしょう。ProToolsには「ICON」という大型のミキシングコンソールが用意されていて、それもプロが使うためには必須のオプションになっています(自宅の6畳間に置いたりしたら、寝る場所がなくなりますけどね・・・)。

ただ、逆に言えば「プロ用」に設計されていますから、我々のようなアマチュアが使うには若干敷居が高いのも事実で、使いこなすにはそれ相応の知識が必要です(まぁ、それはどんなソフトでも同じですけどね)。ただ、インターフェース自体の操作性は、結構思った通りに動いてくれるんですね、これが。そこは大したもんだと思います。

一方Cubaseはオールインワンで、僕を含めたアマチュアにとってはとても魅力的なパッケージです。なんでもできる、夢のようなソフトウェアです。ただ(実際に使っていないので大きなことは言えませんが)「何でもできる」というのは「何でも中途半端」ということかもしれません。いや、アマチュアレベルで使うならひょっとしたら十分でしょう。しかし、「プロの現場」ですべてをCubaseで仕上げている現場は少ないのです。中田ヤスタカ氏やm-floで一躍有名になったのでプロでも十分通用するように見えますが、二人の音楽的ジャンルがある程度似通っていることでお気づきになるかもしれません。つまり、そういうジャンルの曲をいろいろいじくるには便利なんですが、そうじゃない場合は、たっぷり詰め込まれた「不必要な機能」が最も基本的なミキシングの機能の邪魔をしてしまい、思ったようなミキシングがやりにくい場合があるようなのです(繰り返しますが、僕は実際に触っていないので、このあたりは推測と伝聞に過ぎません)。僕がCubaseを使っていたときには、フェード一つつけるにも、結構クセのあるインターフェースで面倒な思いをしたような覚えがありますが、この辺は改善されているのかな・・・?

ところで、なんで僕がCubaseからProToolsに乗り換えたかというと、僕がCubaseを使っていたのが、CubaseがMac OSXに対応したばかりの頃の初期バージョンで、あまりにも不安定だったから。何かすればすぐ落ちるし、日本語はまったく使えないし・・・。バージョンアップにもそれ相応のお金がかかるくらいなら、いっそのこと乗り換えちゃおうと思ったのでした。今はこのあたりの状況は違うんでしょうね。

さて、ものすごく大雑把に比較してみましたが、どちらも優れたツールであることは間違いありません。そう。これらのソフトウェアは「ツール」なのです。そして一番大切なことは、「音楽を作るのはツールではなく僕たち自身だ」ということです。いい音楽が作れないのは、ツールのせいではありません(←自戒の念を込めて)。

しかし、長ぇな、今日のブログは・・・ここまで読んでくれたあなたに感謝(^^;)。


※6/21 内容を補足した記事を追加しました。
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